2024年3月に読んだ本

今月紹介する本

・黄色い家 (著者)川上未映子

 

資格試験がようやく終わって読書コーナー復活です。

さっそく全国本屋大賞ノミネート作品から物色。

「星を編む」「レーエンデ国物語」あたりと迷ったのですが、まずはコチラをKindleで購入。

(YouTuberさんたちの解説動画を観ていると本屋大賞候補はコレかな〜と思ったので)

 

【黄色い家】

 親元を離れて「黄美子さん」と一緒に暮らしていく中で同じ10代の少女達とスナックを

 経営して一見平和に暮らしていけるようになっていたが、突然生活の伝手と金を失い

 カード犯罪の「出し子」に手を染めていく。

 

 人はなぜ、金に狂い、罪を犯すのか

 

 犯罪を続けていく中で、徐々に共同生活のバランスが崩れていき、ある女性の死によって

 一気に崩壊へと進んでいく。

 

 冒頭に黄美子さんが監禁・障害の罪に問われた記事を主人公の花が見つけたところから

 話はスタートします。

 

 序盤は不器用ながら幸せになろうと頑張る花とその周りの大人達の世の中の理不尽な

 不平等が描かれており、徐々に重たくなっていくストーリーを予測しながら読んでいくのに

 少し時間がかかりました。

 

 あと、闇の仕事の内容が詳しく描かれているのですが、そこはかなり走り読みしてしまい

 ましたね。

 

 たたし、11章の「前後不覚」あたりから一気にペースアップ。

 皆んなから頼りにされてしまう花の心が折れてしまいそうになる。

 踏ん張れと思う気持ちと、闇の仕事なので報復や監禁・障害とかのドロドロが来ないか、

 心配な気持ちで読み切りました。

 心配したような後ぐされは無く、最後はあっけなく共同生活から脱出?して少女達は別々の

 道を歩んでいくことに。

 

 結局、黄美子さんは冒頭の罪に問われるような行為は意図的にはしていなくて、ただの

 自然体(極端な面倒臭がり)が相手に錯覚を生ませてしまうことも伝えたかったのかな〜と

 思いました。

この絵も印象的ですね。

本屋大賞発表までにもう一冊自分の大賞予想本を読みたいのですが、昨年購入したままのものが

数冊残っているので購入は発表後にするか迷っています。

4月分で報告します。