今回紹介する本
・成瀬は天下を取りにいく (著者)宮島未奈
いよいよ全国本屋大賞の大賞受賞作です。
今年は単行本を三冊も購入してしまいましたが、それだけ楽しみな本が多いということでしょうか。
【成瀬は天下を取りにいく】
短編6話ですが、第1話の「ありがとう西武大津店」と第2話「膳所から来ました」では、成瀬の
数少ない親友島崎を巻き込んで毎日テレビに映ったり、M1に挑戦します。
第3話の「階段は走らない」では「あれっ、成瀬は?」と心配しましたが、途中で話題として
登場し、第4話では成瀬が登場しますがその姿に。。。
そして第5〜6話では、成瀬がデート?(本人はそのつもりはない)と親友との別れによる成瀬の
動揺が描かれていています。
感想:
とにかく成瀬の「突き抜け」感がスゴイ!
話し方も「こんな話し方するか?」って思うのですが、最終的に「成瀬らしい」って思ってしまう。
第1話の「ありがとう西武大津店」で成瀬の強烈な印象を与えられ、これで最後まで持つかなって
思ったのですが、最後まで飽きることないどころか成瀬の魅力がアップしていって一気に読み切り
ました。
好きだと告白されるけど「どういうところが」と真剣に質問したり、かといって断った相手に
ちゃんと連絡先を教えたりしている。
(理由が好き嫌いでなく、恋愛は人生後半までとっておきたいということなので)
あと、自分もこんなに成瀬が気になる(好きになった?)理由は、最終的には色々挑戦しながら、
すべて成功している訳では無いけれど、成瀬自身も経験してみて良かった的な終わり方で
納得しているところに自分とも親近感というか遠いヒーロー的存在でないことに共感が持てた
のかなって思いました。
青春モノかなっていう第1印象ながら大賞ということで購入したのですが、大変失礼しました。
さすが大賞受賞作でしたね。
どの年代の人が読んでもこの痛快感は味わえると思います。現時点で今年一番のオススメ本です。
今月の読書ペースやばい。。。