2023年9月に読んだ本

今月は10月の資格試験のお勉強期間ということで読んでいませんので

恒例のこれまで読んだ本を紹介します。

 

今月紹介する本

・箱根の坂 (著者)司馬遼太郎

 

今さら自分が司馬遼太郎の作品をとも思ったのですが、その他の数ある

超名作の中で、自分もつい最近まで読んでいなかったということで

この一冊を紹介させていただきます。

 

【箱根の坂】

 伊勢新九郎、のちの北条早雲の生涯を描いた作品です。

 若い頃の経歴は諸説あると思いますが、本作では同郷で後の今川家に輿入れ

 することになる千萱を足利義視の側室にするために弟分の小次郎(はじめ主人公

 かと思ってしまいました)と荒木兵庫を引き連れて応仁の乱の中、京都に向かいます。

 そこで小さながらも軍勢を率いたことで世に出ていくことに。

 

 しばらく足利義視の元で乱世を過ごしますが、その時に千萱が寝所に通ってきた

 今川義忠(今川義元の祖父)の子供を身籠り共に駿河国に下っていたことが後の北条家の

 キッカケとなっていきます。

 

 足利義視の元を辞した後、今川家のお家騒動や関東足利氏の腐敗を目の当たりに感じ、

 今川家の支援を受けて自ら相模を手中にする。

 自分も早雲はかなりの野心家であるイメージが強かったのですが、応仁の乱の実態を

 間近で見て民を救うためとの一心であることを知ることができました。

 

 あと、新九郎と千萱のお互い思い合っているけど口には出せない、でも今川家(千萱)の

 窮地に馳せ参じるある意味一途な男気も見れてとても魅力的なお話でした。

 

 なお、私はKindle合本版で読みましたが、上〜下の三冊構成になっています。

 

 先月紹介した足利尊氏の本「風の群像」の続きで読んでみては。

 

 正反対の二人ですね〜