2016年の全国本屋大賞受賞作の「羊と鋼の森」と「半沢直樹」シリーズ最新版が文庫化されていた
のでさっそく読みました。
1.羊と鋼の森
ご紹介:
2016年の全国本屋大賞受賞作です。
主人公の外村直樹は高校時代に偶然学校のピアノの調律をしている板鳥宗一郎に出会い、調律の
道に進むことになる。
板鳥の経営する楽器店に就職し、個性豊かな先輩達や才能あふれる双子の姉妹との出会いを経て
自分の求める調律(音)を探し求める姿を描いています。
感想:
音楽(と一括りにするのもどうかと思いますが)の知識が無くても、ひとりの青年の調律師を
目指す成長過程を追っていくうちに物語に引き込まれていきます。
自分には才能が無いと思いながらも「誰のために」「何のために」を先輩達の意見を聞きながら
考えていく姿にとても応援する気持ちで読み進めていきました。
本のタイトルの意味も祖母の葬儀で久々に故郷に帰るくだりでわかったような気がしました。
ストーリーに強弱は無いですが、純粋に一人の青年のもがき苦しみながら成長していく過程を
静かに見守り感じで読了しました。
2.アルルカンと道化師
ご紹介:
言わずと知れた「半沢直樹」シリーズ、今回はシリーズ初の前日譚です。
東京中央銀行大阪西支店の融資課長として勤務する半沢直樹が、取引先の老舗美術出版社である
仙波工藝社の融資を進める最中に同社の買収を画策する同銀行業務統括部部長の宝田達との戦いが
描かれています。
「アルルカンと道化師」は買収オファー先である新進IT企業ジャッカルの社長である田沼が収集
するモダンアート画家の仁科譲の作品であり、この作品が世に出るまでのすオーリーが買収の
キーワードとなっていく。
感想:
ネタバレするまでもなく、半沢直樹が宝田達の買収に敢然に立ち向かい「倍返し」をする痛快
ストーリーです。とにかく後半の読書スピードが爆上がりして最後は爽快感を得ることができます。
ただ、今回浅野支店長(ドラマでは石丸幹二さんが演じていた)は結構半沢に脅され気味になって
いましたが、この後の本編ではまたしても半沢を落とし込めようと画策しています。
懲りていないのか、余程自信があったのか。。。
今回はラスボス前の中ボスでしたが、一度やられてからラスボスになったようで、今回は
傍観者的な立ち位置でも良かったように思います。
今後も半沢シリーズは続くとのことで、今作の前日譚(半沢と宝田のバトル)なんかも更に出て
きそうで、現代版「水戸黄門」みたいな感じで読みたくなるシリーズ作品です。
3.あとがき
GW前に購入した本のほとんど読んでしまいました。
また素敵な本探しをしていきたいと思います。
物色するのもかなり楽しいです。
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